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2007年8月21日 (火)

懸賞論文 その7

(前号より続く)
平成12年度全国商工中金の懸賞論文(組合の活性化をテーマにしたもの)に私が応募して見事、金賞に輝いた論文の一節である。

職員の起業家精神..... 小さな印刷所をつくる

食品衛生法など、 今までの国内基準から国際化に沿って、 その表示方法などの取り決めが猫の目のように変化してゆく中で、 古い表示の包装資材は廃棄してゆかねばならない。
中小企業の組合員にとっては、 そのロスも馬鹿にできないくらいの金額になってきているのを見て、 組合員さんが在庫をもたずに商品のレッテルを供給できないだろうかという職員の起業家精神がわき上がった。
早速、 当時、 ラベル発行機械メーカー数社に頼んで組合までデモ機を持ってきてもらったり、 こちらから職員が機械メーカーへ視察に行ったりという活動を始めた。
その中で、 汎用性のある (オリジナルソフトが組める) ものを見つけ、 これを組合で購入し、 組合員の生産量に見合う分を発行してゆくことで、 組合員さんはシール、 レッテルなどの在庫の必要なくなり、 いざと言えば、 午後製造する商品のレッテルをその日の午前中に注文数だけ発行して届けることができる。
このことから、 組合の狭い事務所にラベル発行機を置いて、 小さな印刷屋さんを始めることにした。
初期の機械とソフトはスピードを優先するあまり、 MS-DOS 対応のものではなく扱いにくいものであったが、 組合員の反応は上々で、 しかも、 員外の水産加工メーカーからも口コミで利用が広がり、 ピークには年 80 万枚を発行するようになった。
数年経過して、 さらに、 フレキシブルな印刷に対応してゆくための新たな機械を導入するようになったが、 そのときは、 購入に際し組合員の反対は全く無く、 しかも購入して2年で機械の購入代金が回収できるというありがたい状況となった。
これなど、 組合員の困っていることを何とか解決したいという職員の愛情と、 熱意と小さな起業家精神が発揮された一例である。
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