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2007年8月21日 (火)

懸賞論文 その8

(前号より続く)

平成12年度全国商工中金の懸賞論文(組合の活性化をテーマにしたもの)に私が応募して見事、金賞に輝いた論文の一節である。

職員の起業家精神..... 小さな通販 「ふるさと舞鶴便」 の立ち上げ

舞鶴のかまぼこは、 今でも、 ぐち、 とびうお、 太刀魚、 鰯など鮮魚を生すり身に加工して、 それを冷凍すりみと混ぜることで、 伝統の味を維持してきているわけであり、 それが冷凍すりみオンリーで蒲鉾造りをしている他産地との味の違いとなっている。
しかしながら、 年々、 その生すりみを製造するための原料魚は少なく高価になってきているため、 大手の生産者と量販店が形成してしまった低価格市場にはとても対応ができなくなってきていた。
高品質のもの、 美味しいものをよりすぐって販売してくださる小売店 (例:いかりスーパーさんなど) との取引も出来ていったが、 全体的には、 美味しいものを造っても、 売る場がどんどん狭められてゆく中では従来の共同販売だけでは限界さえ感じられるようになった。
また、 舞鶴市民のお土産ナンバーワンの座を占めている 「かまぼこ」 としても、 市民の力だけに頼っているだけでは、 いずれじり貧状態になってくることも予測されたので、 自ら固定客作り (ファン作り) をしてゆくための仕組みがどうしても必要であった。
そこで、 平成6年度に職員と組合青年部を中心として、 将来像を描く為に京都府中小企業団体中央会より 「活路開拓ビジョン調査事業」 の助成制度を利用させていただき、 組合員の意識調査や、 消費者のニーズ調査、 それにダイレクトマーケティングの可能性についての調査を行い、 地域の通販を立ち上げる構想を立てた。
翌年の平成7年度には、 それを実現化させる為に 「活路開拓ビジョン実現化事業」 の助成制度を活用し、 はじめて、 職員と青年部による通信販売カタログを作成した。
しかし、 年末になる前にどうしてもパソコン無しでは事業ができないと思い、 組合員に通販システムに投資をしてほしいと提案し、 組合員を説得し、 しぶしぶ許可してもらって、 たった1ヶ月の間に地域の高等学校卒業名簿を数千名分入力し、 パソコン操作を学習しながら、 本番突入という猛スピードで事業化を始めた。
注文がこなかったらどうしよう!?パンフレット代は?DM の郵送費は?パソコンのハード、 ソフトの費用は?またあらかじめ準備しなければならなかった包装材料費は?...... この事業を起業家精神で提案した職員にとっても、 まさに大きなリスクを抱えての出発であった。
通販事業を始めた年の冬は、 運悪く年末の需要期に大雪が降り、 運送便 (当時はヤマト運輸) も完全にストップ状態となり、 顧客からのたくさんの電話の問い合わせ、 クレームに対応しなければならず、 ただでさえ従来業務で忙しい年末に、 通販事業をやりながら現状人員で乗り切らねばならなかった当時は、 どうなることかと思ったりもしたが、 最初からこういう切迫した経験をしたことで、 職員の中に緊張感と連帯感が生まれた。
おかげさまで、 それから通販事業も今年は5年目になるが、 その間、 一度も売上げを落とすことなく右肩上がりで推移している。
組合員さんのニーズ..... という正面からの取組みをしても成功するケースは少なく、 やればニーズにもなる種 (シーズ) を育てることの方がよほど大切であることを痛感した。
組合職員の企業家精神は、 小さな通販事業を立ち上げ、 健闘している。
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