« 懸賞論文 その4 | トップページ | 懸賞論文 その6 »

2007年8月21日 (火)

懸賞論文 その5

(前号より続く)
平成12年度全国商工中金の懸賞論文(組合の活性化をテーマにしたもの)に私が応募して見事、金賞に輝いた論文の一節である。

組合員の近代化のために.... 共同加工施設をつくる。

舞鶴のかまぼこの特徴は、 冷凍すり身 (昭和 40 年代に開発され、 現在では全国のかまぼこ製造業者が使用している) だけを使うのではなく、 生の鮮魚を毎日加工して、 かまぼこに練り込むことにより、 本来の魚の旨みを引き出しているということである。
しかしながら、 工場内で、 鮮魚のトロ箱が積まれ、 工場の中で、 魚の頭、 内臓除去、 血合い、 鱗、 皮などの処理作業が行われている姿はとても衛生的とは言えず、 むしろ、 業界のイメージアップにならず、 若い人材が定着しない要因でもあった。
そこで、 長年の準備段階を経て昭和 56 年に舞鶴水産加工センター協同組合の一員としての当組合直営加工場を立ち上げ、 組合員の必要数に応じて鮮魚を仕入れし、 生すり身の状態で組合員に供給することができるようになったのである。
しかも、 個々の組合員の工場では、 鮮魚処理の際に出る魚の血合いなどをそのまま、 舞鶴湾に流していたのを、 センターで共同で廃水処理施設をもうけることで、 舞鶴湾にきれいな排水を放流すこともできるようになった。
現在、 その練り製品に適した鮮魚の漁獲が激減しており、 舞鶴かまぼこの伝統を維持してゆくために色んな取組みをしているが、 魚が無くならない限りはこの製法を続けたいとの組合員の意志が強く、 現在も、 コストと効率と戦いながら、 生すりみの組合員への供給を続けている。
>>舞鶴かまぼこのサイトはこちら

|

« 懸賞論文 その4 | トップページ | 懸賞論文 その6 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。