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2007年10月 9日 (火)

食の安心・安全と環境問題(7)

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食品添加物についても、これと同じ考えが当てはまります。
「発酵と腐敗」 これは、両方とも微生物が作用する現象ですが、人に役立つのが発酵で、役立たないのが腐敗です。
 単に菌数が多いから腐っている、役立たないということではなく、食中毒を起こす微生物が、ある限界以上に、増殖しているか否かがポイントで、菌数や毒素の有無、個人の体調によって、健康被害の程度が変わります。
 菌数が多いだけで、排除されるとヨーグルトや納豆、漬物、キムチなどは食卓に上がりません。
この点では、添加物の中でもっとも役立ってきたのが、「保存料」とか「日持ち向上剤」という範疇の素材です。
 小生がマクリを飲まされていた時代とは異なり、家庭にも冷蔵庫がありますし、コールドチェーンや宅配便の発達により、個人でも冷凍や冷蔵で食品を配送できる時代となりました。
 これらの技術の発達過程において、その時々に、安全性を担保するために使用されてきたのが、いわゆる「日持ち向上剤」です。
 微生物的に安全といえば、いわゆる軍隊の非常食が挙げられますが、風味、食文化と言う点では、通常の生活にはなじみません。
 このニーズを満たすのがチルド商品と言う範疇です。スーパーで冷蔵販売されている食品群が、これに該当します。
家庭内で、原料処理から調理・包装まで全て行えれば、「日持ち向上剤」不使用の食品を作ることができます。 弁当がこれに該当しますが、朝作った弁当を、翌日に食べますか? 微生物の増殖を心配すると、少し躊躇するのが普通です。
安全性、風味の両面でこの課題を解決しようとしたのが、コンビニの弁当やおにぎり、サンドイッチです。
これらの商品には、今は、「保存料」や「日持ち向上剤」という表示は少なくなりましたが、まだ、多くの食品には、日持ち向上のための添加物が資料されていますが「日持ち向上剤」や「保存料」は、消費者にとって安全を担保するものであり、食品を購入する時点でその役目は終わっています。
「日持ち向上剤」や「保存料」を使用しないためには、それに変わる技術(例えば急速冷却というハード、HACCPというソフト)で、安全性を担保しようとしています。
 しかし、冷蔵配送などのインフラが整備されていない国では、これらの商品は、流通できません。
確かに、添加物の用途や中身が、一般消費者にとって不透明で、「まやかしの技術ではないか」と懸念される方も多いと思います。「添加物=将来の健康不安」という心配はありますが、これも「使うリスク」「使わないリスク」の二面性があります。 
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(雑誌「表面技術」 2007年58巻9号 49-50P 著者:日本食品開発研究所 中塚正博※)より引用
※中塚正博氏は私の親友である。
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