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2007年10月 1日 (月)

かまぼこ板の効用

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舞鶴かまぼこでは、かまぼこ板には、白くて、節のない、しかもにおいのない、モミ類の材を使用しています。
かまぼこは、熱をかける前は、粘着性のある魚肉の糊のような状態ですから、蒸すというような加熱方法をとるためには、かならずなにかの上に置いてからでないと、加工ができなかったのです。 ゆでものやあげものはそうした担体がなくても、湯や食用油の中で浮かんでいる状態ですから、そういったものの必要がなかったわけです。
かまぼこは、蒸す時、冷す時に、水分をはいたり吸ったりします。その際に、かまぼこ板は、余分な水 分を吸い取ってくれます。それによって、かまぼこが腐りにくくなるようです。 かまぼこが板付きになったのは、安土桃山時代と言われ、それまでは、現在のちくわのように棒や竹に巻いて焼き上げたものが主流だったようです。
板に載せたのは、それ以外にも料理人が献上品としてのしつらえを持たせるための工夫もあったのかもしれないという説もあります。 (これは小田原、鈴廣さんのHPより引用いたしました。)
かまぼこに板が付いていると、糊のような魚肉を包丁をつかって形作る時に形を整えやすい、持ち運びに便利であることはもとより、製品の極度の乾燥を防止してくれたり、製品を腐りにくくしてくれるなど、 板は、さまざまな役割を果たしているのです。舞鶴かまぼこが保存料を使っていないのも、いくらかは、こうしたかまぼこ板の恩恵を受けているからかもしれませんね。

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