« かまぼこの原料、江戸時代 | トップページ | かまぼこの原料、大正時代以後 »

2007年11月 5日 (月)

かまぼこの原料、明治時代

Kama_img_5
初期の頃は江戸時代と別にかわったところは見られない。
明治末期(1907)ころ、東シナ海にトロール漁業(以西海区)が創業され、キダイをはじめとして、ぐち類、にべ、えそ、太刀魚、かながしら、はも、こち、かれい、したびらめ、いさき、むつ、さめなどが漁獲されはじめた。
最初はキダイを目的としてはじめたが資源が枯渇し、グチなど、利用価値が少ない魚種が多くなった。最初にこれに目をつけたのが大阪の蒲鉾業者であった。明治時代には、小田原、明石、および宇和島がかまぼこの主産地であった。それまで、関西ではかまぼこは明石が主産地で、瀬戸内の魚を使っていたが、それがグチに変わり、かまぼこの主産地も、やがて大阪、神戸におかぶを奪われるに至った。
小田原でも、はじめはオキギス、トラギス、ムツ、イサキ、タカベ、スズキなどの近海魚を使っていたが、その資源が枯渇した。資源を三陸地方に求めていたがそれも次第に少なくなり、小田原かまぼこは一時絶滅の危機に追い込まれた。
しかし、この以西もののグチが入荷するようになり、小田原は再興した。
宇和島や九州地方ではエソが主体で、それも近海魚にたよっていたが、その資源が減少し、以西ものに頼らざるを得なくなった。
舞鶴かまぼこのサイトはこちら
参考文献:「かまぼこの歴史」(志水亘著)

|

« かまぼこの原料、江戸時代 | トップページ | かまぼこの原料、大正時代以後 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: かまぼこの原料、明治時代:

« かまぼこの原料、江戸時代 | トップページ | かまぼこの原料、大正時代以後 »