かまぼこの原料、江戸時代
宋五大双紙の「かまぼこはなまず本なり....」の記述から鯰が代表原料だったように伝わっているが、それはあまりよい原料でなかったことがあとの記録からも多数見られる。
江戸時代にはハモがもっぱら重視され、ハモのない関東ではタイ、ひらめ、キス類が代用された。その他、かさご、すずき、はた、はぜなど品質ではハモ、アマダイが一位の品質とされていたようである。
サケ、マス、タラ、などの北洋魚やイカ、たこ、えび、あわび、くらげ、なまこ、うになどの無脊椎動物も使われた。
特にイカは叩いてからつかっていたようで、纏まりにくい魚種の場合に入れて足を補強していたようである。
当時は製品の色はあまり関心がなかったとみえて、カツオ、鰯、鯖のような赤身魚や、イトヨリ、ぼら、こち、えい、黒鯛、あじ、にべ、えそ、むつ、かます、さより、しらうお、あらなどの名前も見られる。
さらにかわったところでは、鮑のわた(内臓)、魚卵や、皮、骨まで利用されていたらしい。
さらに、魚肉以外のカモ、ガン、うずら、ひばり、ヤマドリなどの鶏肉や鶏卵が用いられたらしい。
本当に、昔から、かまぼこは地方の独特の味というものがあったようである。
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参考文献 :「かまぼこの歴史」 志水亘著
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