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2017年2月 3日 (金)

かまぼことお酒   かまぼこ百科㉛

わたしは大学でかまぼこの分野でドクターを取得したわけでもないのに、最近、舞鶴市民の多くの方から「かまぼこ博士」という称号をいただいて、親しまれるようになってきた事は非常に光栄なことであるが、同業者あるいは、私のことをよく知っている友人、知人、先輩、後輩方に私のことについて聞いていただくと、かなり高い確率で、かまぼこ以外に“酒”がキーワードとして出てくるのではないかと思っている。

恥ずかしい話ではあるが、それほど、私は酒に関するエピソードに事欠かない経歴(=武勇伝あるいは懺悔記録)をもっている。

酒もいろいろあり、ビール、焼酎、泡盛、ワイン、日本酒、紹興酒、ウイスキー、バーボン、ウオッカ、テキーラなどなんでも呑むが、やはり食べるものに合わせて酒を選んでいることが多い。

 中華料理を食べるときは、紹興酒が多いし、肉料理を食べるときはワインが多い、しかし魚の刺身を食べるときだけはどうしても日本酒でないと、美味しく食べた気がしない。

 したがって、魚を原料にしたかまぼこをそのまま生で食べるときも日本酒が一番あうはずだと思い込んでいる。

 日本酒は、酒としては味はそれほど強烈ではないが、一般に蒸留酒とくらべると、ほんのりとした甘味とうまみを持っているので和の料理の味を壊すことがない。

 刺身を食べる際に、しょうゆをつけて口の中にいれ、食べながら日本酒を呑めば、しょうゆの辛さがまろやかになり、酒が魚の味をさらに引き立ててくれる気がする。 

一時、焼酎ブームで、焼酎を片手に刺身を食べたが、しょう油の辛さが酒の辛さで倍加されてしまい、せっかくの魚の味が損なわれてしまい、がっかりしたことがある。

 中華料理などは、紹興酒を呑みながら食べると、食欲も増すし、中華の油がさほどしつこく感じなくなるし、第一に二日酔いになりにくい。 一度、中国へ行き、現地で中国人の方と紹興酒を呑んで、中国人を降参させるほど呑んだこともあるが、翌日は本当に何もなかったように元気で商談をすすめることができた。

また、かまぼこをカルパッチョ風に仕上げて、オリーブオイルなどをかけると今度はワインがあうようになってくる。 おでんにしたりして温かい料理にすると、今度はビールがあうようになってくる。 オードブル形式にしてチーズを挟んだりすると、こんどはウイスキーや焼酎などの蒸留酒があうようになってくるような気がする。私は料理評論家でも何でもないのだが、このようにかまぼこは料理方法ひとつで、いろんな酒と相性がよくなる不思議な伝統的加工食品といえるだろう。

 とにかく、料理が酒を選び、酒が料理を選ぶ……それほど、酒と料理は人を幸せにしてくれるものである。

 話がかまぼこから逸れてしまったが、かまぼこも過去には「板わさ」という定番の居酒屋メニューがあったのだが、現在はだんだんと姿を消しつつあり、非常に淋しい。

 「板わさ」には日本酒と相場が決まっていたが、最近、居酒屋でも日本酒を呑む日本人の数が減ってきているように思う。どうも、かまぼこと日本酒はお互いに頑張らないといけないようだ。  

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